生存戦略ではなく、自分を生きるために夢を見る。
おばんです。はるです。
感情が分からなくなってきている系女子のはるです。
いつ自分が楽しいのか
いつ自分が悲しいのか
いつ自分が辛いのか
いつ自分が怒っているのか
気付けば見えないところに積もり積もっていて、
目を向けたら最後。
雪崩のように襲いかかってくる感情たち。
こんなにも自分は自分にヘルプを出していたのだと知る。
喜怒哀楽の欠けた生活は、単調に進んで行く。
けれど、必ずどこかで小石にぶつかる。
普通なら蹴飛ばして進めるような、わずかな障害。
ただただ足を前に出す歩み方では、そんな些細なものに躓く。
感情が分からないわたし。
些細なことに躓くわたし。
考えすぎているのも分かる。
直感や感覚が麻痺しているのも分かる。
でも、どうしたらいいのかは分からないし
どうしたいのかも分からない。
辞めたい。
なにを?
分からない。
なにを辞めたらいいのか分からない。
▽大学を卒業したい。
▼どうして?
▽面倒を避けるため。
▼どうして面倒を避けるの?
▽…
▽大学を辞めたい。
▼どうして?
▽大学に通う意味が分からない。
▼どうして通う意味が分からないの?
▽大学の講義に意義を感じない。
▼どうして大学の講義に意義を感じないの?
▽本を読めばすむことばかりだから。
▼どうして本を読めばすむことばかりだと思うの?
▽…
▼整理すると、自分の中に"理想とする大学講義の姿"があって、現実との違いに嘆いているってことだよね。
▼君にとっては、大学を卒業するか辞めるかが問題なんじゃなくて、理想と現実のギャップに押し潰されそうになっているだけなんだよね。
▼でも、よく考えて欲しい。
君の追い求める理想は、心からの願いかい?本当に、貴重な今この時間を使ってでも叶えたいものかい?
なんとなくで流れ着いた先に、理想郷を思い描いただけなんじゃないかい?
▼どんなことにも理想を持つのは悪いことではない。
けれど、それはあくまでも自分にとっての理想であって、周りの人にとっての理想ではない。自分の理想通りにしようというのは、あくまでも自分の手で変えられる範囲内でしか行えないし、それ以上は自分にとっても周りにとっても害にしかならない。
▽…
▼そもそも出発点がおかしい。自分のやりたいこと、自分の好きなこと、そう問われると、自分の現状と比べて「ああがよかったな〜」「もっとこうだったらいいのにな〜」と希望を述べる。
そこが違うんだ。
▼今の現状から逃避するための指針は、いつだって現状の逆を行く。現実では変えられないことが多い中、逆を行くということはたくさんのことが自分の手で変えられる、そんな叶えられない夢を見ることだ。
叶えられる夢を見る人は、現状の先に夢を置く。それは、叶えることが目的だからだ。逃避することが目的の夢は、現状の逆にある。だから叶えられない。
つまりは、そもそも君の夢は夢なんかじゃない。
▽…夢じゃ、ない?
▼そう、夢じゃない。
たしかに叶えたいことなのかもしれない。けれどそれは夢とは呼ばない。
▼夢じゃないならなんなのか?本能だ。生きるための、生存戦略だ。恥じることはない、むしろ生きるために必要な立派な行為だ。しかし、それは夢ではない。
▽……生きるために叶えたい。けれど、それは夢じゃない。
▼そう。夢じゃないんだ。そもそも逃避は夢見ずともいつでもできる、人生の選択肢の一つでしかない。
じゃあ、やりたいことや好きなことはどうやって見つけるのか。それは、"なんでもできる状態で何をするか"だ。
閉鎖空間の中では自然と解放の方向へ流れる。息が詰まりそうな狭く暗い個室に耐えきれず、光や新鮮な空気を求め窓やドアを開けたくなるような、そんな感覚。さっきの話のように、現状から逃避したいと願う場合は解放されることを望むわけだ。生きるために。
対して"なんでもできる状態"の要は、万能感だ。何者にも何事にも縛られず、自由な環境のこと指す。すると、何も望まなければ何も生まれない。
▼だから君は、生を全うするために、ただ生きるだけではなく自分を生きるために、考える。
ぶっちゃけると、君を閉じ込める閉鎖的な空間なんて存在しないんだ。それは、傷つくのを恐れた君が作った、防衛本能。生きるための、まやかし。生存戦略さ。
確かに生存戦略は大事だ。君は生きなければならない。そのためには生きる戦略を立てなければならない。
けれど、よく考えて欲しい。その戦略は、本当に必要かい?
生きることはそんなに難しいことかい?
目を覚ましてごらん。
- 見渡す限りの空と大地、解放された空間に放り込まれたようだ。
- さぁ、もう君を閉じ込める部屋はない。生きる安全も保障されている。
- 君は何をするんだい?
まる。